FXの売買判断が歪み易い理由
FXでは、投資家の売買判断は公平である方が当然成功し易くなります。しかし、実際の判断にはかなり偏りがあり、歪む傾向があります。その理由は、前回まで書いてきた「自分への甘さ」があります。
FXに限らず人は我ままなもの
人間は、基本的に自分に甘い傾向があるというのを前回お話しました。私もそうですが、売買判断に失敗などをしてもその原因の究明は甘くなりがちです。時には、責任転嫁してしまったりもします。投資運用ではその傾向は更に強まります
FXに限らず株でも先物でも運用に失敗した場合、その原因を自分以外のものにしてしまうのです。これは、FXを始めたばかりの人だけではありません。セミプロ以上の人でもそうなのです
そして、「成功は自分の実力」と思うのも同じです。「自分には甘く 他人には厳しく」これが、人間の本性ともいえる部分です。FX運用などは、特に相場環境での影響を受け易いために、失敗はその環境のせいなどのせいにし易いのです。
成功は自分の実力 失敗は他人のせい
FXでの成功は自分の実力だと思ってしまいます。こう書くと、この判断の矛盾には気づくはずです。
- 「失敗が相場環境のせいであれば、成功も相場環境のお陰」
- 「失敗がFX教材のせいであれば、成功もFX教材のお陰」
これが、公平な判断というものでしょう。でも、なぜかそうはなりません。基本的に投資家とは我がままものだと行動経済学で断定される根拠はこういう部分にあります。
勿論、そうでない方も少数ながらいます。でも、私も含めた大多数の投資家は、こういう傾向にあります。要するに「成功は自分の実力 失敗は他人のせい」これが、通常の投資家の普通の考え方だと言えます。
成功は自分の実力 失敗は他人のせい
それが、一般的なFX投資家の姿です。多くの投資家は、FXで失敗した時にどうしても他人や相場環境など自分以外の責任としてしまう傾向にあります。これが、どういう弊害をもたらすのかは、容易に想像できます。
成功した時には、自分の実力ですので舞い上がって自惚れてしまい、失敗の火種を作っても気づきません。失敗してもなかなか反省をしないのです。ですので、同じ間違いを何度も繰り返してしまいます。
現実を知れば対策が出来る
こう書いてくると悪口ばかりで気分が悪くなる方もいるでしょ。ごめんなさいね。でも、この本性を知っておく事は今後の成功のために重要なのです。人間がこういうものだって事を知っておけばいざという時の対応が違ってくるからです。これを知っておくだけでこういう効果があるはずです。
- 「FX運用で儲かった、俺様って運用の天才かも」
- 「でも、まてよ。人間って成功すると自分のせいって勘違いし易いんだよな。それに、儲けた時に失敗の原因が生まれるっていうしな。」
- 「油断せずに、注意していかないといけないな」
・・といった感じで、成功した時などに将来の大失敗の原因となる油断を少し緩めてくれるはずです。
次回相場師も自分に甘いです。
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